Last Modified
2021-04-05 06:48:34 -0500
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Rubyとは

Rubyはシンプルかつ強力なオブジェクト指向スクリプト言語です. Rubyは純粋なオブジェクト指向言語として設計されているので, オブジェクト指向プログラミングを手軽に行う事が出来ます.もちろん普通の手続き型のプログラミングも可能です.

Rubyはテキスト処理関係の能力などに優れ,Perlと同じくらい強力です.さらにシンプルな文法と, 例外処理やイテレータなどの機構によって,より分かりやすいプログラミングが出来ます.

Rubyの特長

入手法

サードパーティーツールを使った方法を含むRubyのインストール方法の一覧は

www.ruby-lang.org/ja/downloads/

を参照してください.

Subversionで

開発先端のソースコードは次のコマンドで取得できます.

$ svn co https://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/trunk/ ruby

他に開発中のブランチの一覧は次のコマンドで見られます.

$ svn ls https://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/branches/

Gitで

SubversionのミラーをGitHubに公開しています. 以下のコマンドでリポジトリを取得できます.

$ git clone https://github.com/ruby/ruby.git

ホームページ

RubyのホームページのURLは

www.ruby-lang.org/

です.

メーリングリスト

Rubyのメーリングリストがあります.参加希望の方は

ruby-list-request@ruby-lang.org

まで本文に

subscribe

と書いて送って下さい.

Ruby開発者向けメーリングリストもあります.こちらではrubyのバグ,将来の仕様拡張など実装上の問題について議論されています. 参加希望の方は

ruby-dev-request@ruby-lang.org

までruby-listと同様の方法でメールしてください.

Ruby拡張モジュールについて話し合うruby-extメーリングリストと数学関係の話題について話し合うruby-mathメーリングリストと 英語でrubyについて話し合うruby-talkメーリングリストもあります.参加方法はどれも同じです.

コンパイル・インストール

以下の手順で行ってください.

1. もし configure ファイルが見つからない,もしくは configure.ac より古いようなら, autoconf を実行して 新しく configure を生成する

2. configure を実行して Makefile などを生成する

環境によってはデフォルトのCコンパイラ用オプションが付きます. `configure` オプションで `optflags=..`
`warnflags=..` 等で上書きできます.

3. (必要ならば)defines.h を編集する

多分,必要無いと思います.

4. (必要ならば)ext/Setup に静的にリンクする拡張モジュールを指定する

`ext/Setup` に記述したモジュールは静的にリンクされます.

ダイナミックローディングをサポートしていないアーキテクチャでは `Setup` の1行目の「`option nodynamic`」という行のコ
メントを外す必要があります.また,このアーキテクチャで拡張モジュールを利用するためには,あらかじめ静的にリンクをしておく必要があります.

5. make を実行してコンパイルする

6. make checkでテストを行う.

「`check succeeded`」と表示されれば成功です.ただしテストに成功しても完璧だと保証されている訳ではありません.

7. make install

以下のディレクトリを作って,そこにファイルをインストー ルします.

*   `${DESTDIR}${prefix}/bin`
*   `${DESTDIR}${prefix}/include/ruby-${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/include/ruby-${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/gems/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}`
*   `${DESTDIR}${prefix}/share/man/man1`
*   `${DESTDIR}${prefix}/share/ri/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/system`


RubyのAPIバージョンが'*x.y.z*'であれば,`${MAJOR}`は
'*x*'で,`${MINOR}`は'*y*',`${TEENY}`は'*z*'です.

**注意**: APIバージョンの `teeny` は,Rubyプログラムのバージョンとは異なることがあります.

`root` で作業する必要があるかもしれません.

もし,コンパイル時にエラーが発生した場合にはエラーのログとマシン,OSの種類を含むできるだけ詳しいレポートを作者に送って下さると他の方のためにもなります.

移植

UNIXであれば configure がほとんどの差異を吸収してくれるはずですが,思わぬ見落としがあった場合(ある事が多い),作者にその ことを報告すれば,解決できる可能性があります.

アーキテクチャにもっとも依存するのはGC部です.RubyのGCは対象 のアーキテクチャがsetjmp()またはgetcontext()によって全てのレジスタを jmp_bufucontext_t に格納することと, jmp_bufucontext_t とスタックが32bitアラインメントされていることを仮定 しています.特に前者が成立しない場合の対応は非常に困難でしょう. 後者の解決は比較的簡単で, gc.c でスタックをマークしている 部分にアラインメントのバイト数だけずらしてマークするコードを追加するだけで済みます.defined(mc68000)で括られてい る部分を参考にしてください.

レジスタウィンドウを持つCPUでは,レジスタウィンドウをスタックにフラッシュするアセンブラコードを追加する必要があるかもしれません.

配布条件

COPYING.ja ファイルを参照してください.

フィードバック

Rubyに関する質問は Ruby-Talk(英語)や Ruby-List(日本語) (www.ruby-lang.org/ja/community/mailing-lists) や, stackoverflow (ja.stackoverflow.com/) などのWebサイトに投稿してください.

バグ報告は bugs.ruby-lang.org で受け付けています.

著者

Rubyのオリジナル版は,1995年にまつもとゆきひろ氏によって設計・開発されました.

matz@ruby-lang.org

— created at: Thu Aug 3 11:57:36 JST 1995